わが国における高度な産業経済の進歩は、世界における経済大国としての繁栄をもたらしました。今や先進国の一員として、世界人類の普遍的な利益のために、応分の貢献と責務が求められつつあります。しかも、わが国の場合、世界に例を見ない速さで到来している、高齢化社会という社会構造の変化があります。

このような情勢のなかで人々が真に求めているものは、最も基本的な人間の生命と安全に関する科学技術の進歩です。科学が科学のためにあるのでなく、人間の生命と、人間らしい生活のためにあるものでなければなりません。ここにライフサイエンスの進歩のため、人々の英知を結集してとりくむのは、現代科学の課題になっています。

当財団は、ライフサイエンスの振興を図り、豊かな健康生活その他国民生活の向上に寄与することを目的として、昭和58年12月21日に民法第34条の規定に基づき財団法人ライフサイエンス振興財団として内閣総理大臣より設立の許可を受けました。爾来、財団としてはライフサイエンスに関する研究開発の助成、普及啓発、国際交流の助成等の各事業を積極的に支援することになりました。

設立25周年記念シンポジウム
平成21年3月4日に設立25周年記念シンポジウムを開催致しました。

昭和58年12月の財団設立以来27年余を経た平成23年8月29日に、新公益法人制度による公益財団法人ライフサイエンス振興財団への移行認定を内閣府から受け、9月1日より新公益財団法人として業務を継続・発展させていくこととなりました。